任意団体交通組合

 オリックス系の不動産開発会社、オリックス・リアルエステート(東京・港)は神奈川県藤沢市で、居住者が任意組合を組織して最寄り駅までのバス路線を確保する手法を導入した分譲マンション・戸建て住宅を開発する。同社によれば居住者が交通手段確保を専門に協議する組合を設けるのは初の試みという。交通利便性を確保することで資産価値を高めるのが狙い。
〜中略〜
 マンションなどの購入者は5年時限の「交通組合」に全員が加入する。組合が主体となってバス会社と貸し切りバス契約を結び、運行を開始する。入居者が数台の車を共同利用する「カーシェアリング」も導入する。入居者は5年分の必要経費25万円を支払う。5年間経過後に組合がバス便の存続などを協議、延長するかどうか決定する。
 後略〜
(参照元:日本経済新聞 20005/1/24 11面「マンション入居者が任意組合 駅まで貸し切りバス路線 オリックス系、神奈川で分譲 交通手段確保へ新手段」)

 本当に5年分で必要経費25万円の払い切りで済むのだったら、将来的な資産価値を考えると組合が継続して存続する可能性はあるだろうが、
 オリックスリアルエステートHPを覗くとカーシェアリングはレンタカーを2台常駐させると言うシステム。総戸数が判らなかったのがこの台数では盛り皿に一つ残ったから揚げ状態になる可能性が高いのでは?バスの便数も含めてどこまで本気で使えるシステムかという点が存続の鍵だろう。
 「皆さんの払える額から逆算して出来る範囲内で割り振ってみました」ではちょっと厳しいかも。
 しかし、実験的な試みとしては面白い。組合の民主的な運営が日本人社会の中で成立するのかという点も含めて。