1705-01-01から1ヶ月間の記事一覧

〜前略 空間経済学とは、多様な人間活動が近接立地して互いに補い合うことにより生まれる集積力に注目し、都市、地域及び国際間における空間経済システムのダイナミックな変遷を分析する経済学の新しい分野である。 後略〜 (参照元:日本経済新聞 05/1/28 29…

〜前略 欧州の地域統合はEUを中心とする超国家的枠組みのもとで、北米はNAFTAの制度的枠組みのもとで発展してきた。一方、東アジアはこれまで市場を中心に実質的な経済統合が進んできたが、更なる発展にはこの「実質的な統合」を補完し、深めるための東アジ…

〜前略 現実世界では「唯一絶対の真実」というものが存在し難いことを我々は知っている。何が真実かは我々が置かれた文脈(状況)によって変るのである。前回述べたように「知識」の最大の特質は、それを人間が作り出すことであり、したがって、コミットメント…

〜前略 常識的には「自宅に引きこもってマンガなどを読みふけって社交性のない人間」という種類の意味でとらえられがちだが,世間で「オタクキング」と言われている評論家の岡田斗司夫氏の『オタク学入門』によると、日本のポップカルチャーを真に支えている…

日産は新賃金制度に基づく給与を今年4月から組合員に支払う。新制度では一般社員(組合員)の仕事の難易度、期待される成果の達成度、発揮された能力など、個人の「コンピテンシー」を上司らが評価。社員にはその評価に応じたポイントが付与される。 今春の労…

〜前略 ポスト工業化社会とは何かを次の2点に要約することができる。第一に、製造業が情報技術(IT)を取り入れて、生産・経営プロセスを抜本的に改編して見事によみがえることで、第二は、ソフトウェア産業(金融、通信、情報、娯楽、コンサルタント、法務、医…

〜前略 1990年代の英国で「クール・ブリタニア(格好いい英国)」と呼ばれる現象が生じた。あの山高帽をかぶった紳士の国に、ポップスから料理に至るまで突然のように新風が吹き込まれたのである。 ちなみに、その様子を描いた浜矩子氏(同志社大教授)の『ネク…

〜前略 法改正によって、新たな経済活動が可能になった分野は多い。が、実際に活動を新たに行おうと考えた場合に、その活動が本当に法的に認められるのか、裁判になった際に、たとえば契約内容はどこまで有効とされるのかなどが明確になっていないと、そこに…

〜前略 市場主義改革は必要ではあるが、それだけで十分なわけではない。さてそれでは、必要にして十分な改革とは何なのか。この設問への筆者の答えは、市場主義改革と「第三の道(市場万能でも社会主義でもない)」改革の同時平行的な遂行である。 「第三の道…

与党の支持世代が若い世代であるほど、財政赤字を先送りする政策には否定的になる。これは、民主党の観点から財政赤字の削減を説明できる。ここで有用な概念が、世代会計である。 クリントン大統領に代表されるベビー・ブーマーの世代にとって、既存の財政制…

マクロ的な財政赤字のコストとしては、クラウディング・アウトがある。政府が公債を発行すると、それで民間資金を吸収するから、その分だけ民間の投資需要に向けられる資金が食われてしまう。これがクラウディング・アウト(押しのけ)効果と呼ばれる現象であ…

弁護士、税理士などそれぞれ個人事務所を開くのが一般的だった「士」が一つのオフィスに集まる形態が増えている。医療の分野で最近、異なる科目の診療所が集まる「医療モール」が広がっていることになぞらえれば、「士(さむらい)モール」ともいえる。 〜中略…

〜前略 「世界には『専制の前線』が残っている。米国はあらゆる地で抑圧された人々の側に立っていく」(専制的とみなす国家群に新たなキャッチフレーズをつけて) 公聴会で際立ったのは北朝鮮とミャンマー、イラン、ベラルーシ、キューバ、ジンバブエの六カ国…

わが党には雲霞(うんか)のごとく人材がいる。 〜中略〜 (自民党の安部晋三幹事長代理が18日、「ポスト小泉」候補について都内で記者団に) (参照元:日本経済新聞 05/01/19 2面 「まだ私は…」) この場合実に適切な表現と言えるかも。

時間がたつにつれて、最適な経済政策をその都度変更できるとすれば、ある時点での最適な経済政策は、その後の経済環境の変化を考慮に入れて、次の時点で再決定すると、最適でなくなる可能性がある。これが時間に関する(=動学的)不整合の問題である。 (参照元…

テキサス州ラウンドロック発--Dellの最高経営責任者(CEO)Kevin Rollinsは、iPodが「単なる流行りモノ(『fad』)」であり「一発屋で終わる」とこきおろしたほか、新しいMac MiniがPC市場に影響を与えることはないと断言した。

日本の政府支出が少ないのは、わが国が全体として同質的な国であるからである。文化的背景や言語の面でも、ほとんどの国民が共通の環境にあり、国内の摩擦を公的に調整するコストをあまりかけなくてすんでいる。また、社会の安全面でも、治安の良さや慣習の…

「もはや戦後ではない」といわれた1955年に、日本は合計特殊出生率が2.5を割った。この数字は、国連や世界銀行、世界保健機構が「人口が増加しなくなる国(「人口転換を果たした国」と表現している)」と定義する値以下になったという意味で重要だ。 (参照元:…

通常、ある社会の子どもを生み出す能力は、1人の女性が生涯にわたって何人の子供を産むかで決まってくる。この値を合計特殊出生率(TFR:Total Fertility Rate)というが、常識的に考えれば、1人の女性が2人の子供を産めば人口は減らないはずである。実際は、合…

「システムに障害が発生した場合、復旧まで一時間以内」。情報サービス会社と顧客企業がサービス水準をこうした具体的数値で決めておく動きが広がっている。サービス・レベル・アグリーメント(SLA)と呼び、アウトソーシング(業務の外部委託)の進展で重要性が…

人間の思考パターンなどを研究する認知心理学で用いられる概念。メタ(高次)のレベルから自らの認知や思考パターンをモニターして修正すること。学習理論などにも用いられる。個人がメタ認知の能力を鍛えるには内省化を習慣付けることが有効とされる。 (参照…

さまざまな点で、帝国の比喩には魅力がある。アメリカ軍は世界各地に基地があり、世界全体を作戦範囲としているし、地域軍の司令官は植民地総督のように振る舞う事があり、新聞で総督と書かれることすらある。英語はかつてのラテン語のように、世界の共通語…

技術の進歩によって、情報を処理し伝えるコストが劇的に低下した。その結果、情報の爆発が起こり、「豊富さの逆説」が生まれている。情報が豊富になったために注意が不足する結果になったのだ。情報の量の多さに圧倒されるようになって、何に注意すべきかを…

世界政治では評判はこれまでつねに重要だったが、いまでは「豊富さの逆説」のために信頼性が力の源泉として一層重要になっている。情報を提供しても、宣伝にすぎないと思われれば相手にされないだけでなく、それによって自国の信頼性に間する評判が悪化すれ…

高齢者が持ち家を担保にして定期的に融資を受け、死亡時に自宅を売却して一括返済する仕組み。 〜中略〜 信託銀行が1980年代にも手掛けたが、不動産価格が上昇基調にあったことなどから顧客の間で自宅を売却することへの抵抗感が強く、利用はほとんどなかっ…

〜前略 グローバルなインターネットと地域との相性の良さは不思議な感じもするが、プロ野球球団を買収したインターネット企業が地域を強調するのは、時代の必然がある。地域コミュニティーの共通の価値観や利益に基盤をおく信頼関係が、ネット社会の弱みとい…

米国の労働市場の変化を、1995年から97年までゴア副大統領の主席スピーチライターを務めたダニエル・ピンク氏が2001年に上梓した、『Free Agent Nation』(邦訳『フリーエージェント社会の到来』)に従って述べる。 このフリーエージェントという言葉は、米国…

Linuxが目覚ましい成果を上げているのは、細事にこだわり大事を逸する愚を犯していないからです。しかし、この穴に陥るプロジェクトのいかに多いことか。NIHシンドロームは病です(編集部注:NIHはNot Invented Hereの略。NIHシンドロームとは他所で開発され…

人間は慣れたものを使い続ける(そして好む)傾向があります。これが、この一年あまりの間、デスクトップLinuxの普及を阻んできた最大の要因であり、この傾向は今後さらに強まるでしょう--良い技術が存在しても、ユーザー側がそれに切り替えるための心の準備…

紀元前4世紀前半、シチリア王のディオニシウス一世の廷臣ダモレスクが、王の生活を半ば羨んでその幸福を称えたところ、王は彼を豪華の宴会に招待し、頭上に馬の尻尾の毛一本でつるした剣の下の席に座らせ、王の幸いと見える生活もこのように常に不安と危険…