よその家でトイレを流さない子供達?

先日他人に対して批判ばかりして生産性が低い自分を反省したばかりで心苦しいのだが、最近公開された記事について意見してみたいと思う。まあ、元々深刻な話ではないので知的遊戯として。
BUSINESS MEDIA 誠の土肥義則氏がトイレ事情の変化の最先端として、男子トイレの半個室化と感圧センサー搭載トイレの普及に伴い他人の家でトイレを流さない子供が増えているという事例を紹介している。
「トイレを流さない子供」の件について少々引っかかるところがある。僕はこれは都市伝説の類ではないかと思うのだ。
実は6月頃から新築の家に引っ越して感圧センサー搭載トイレを実際に使うようになったのだが、まずこの機能は基本的にオプションでありデフォルトでは切られている。しかもオンにするには結構面倒な操作をする必要がある。個別の製品、メーカー毎に設定は異なる可能性はあるが、次に述べる理由から理論的に考えるとこの機能がデフォルトで有効になっていると色々と不都合な点があると思われる。
まず、水洗浄式のトイレでは温風によりおしりを乾かすことが出来るが、温風で乾かすと言うことは水で洗浄することよりも抵抗を感じる層が存在すると思われる。根拠は自分の個人的な感覚なので苦しいところだが、温風での乾燥は汚いような気がするのだ。汚れが固着する可能性があるし。紙を使わないことはエコロジーの観点では良いかもしれないが、温風を使うことだってタダで実現しているわけではない。要は立った瞬間に水が流れるようでは紙が流せないのだ。
また、健康管理の観点から大便の形状等を見ることは大事だ。少なくとも自分は一度は見ないと不安になる。
トイレの中のことは最も個人的な経験に属することで感覚を共有することは難しいし、産まれたときから水洗浄という世代は我々とは根本的に感覚が違う可能性もあるが、合理的に考えるとトイレが立ち上がると流れる設定になっている可能性は低いのではないだろうか。
また、より根本的な問題としてトイレは自動化されても静音化されているわけではない。流れる音が聞こえなければ動作していないことは判るわけで、少なくとも故障しているとは思うはず。
それから、排便を自分の家でしかしたことのない人というのはそうは居ないと思う。学校や宿泊施設などで学習するだろうと思うのだ。
思うにことがトイレの中のことだけに元々ブラックボックス化されていて統計がないこともあって、新式のトイレを目の当たりにした人がこんなに自動化されてしまったトイレを使っていては将来そう言う人間が出てきてしまうというストーリーを作ったのが伝聞の中で最近増えているという話になってしまったのではないか。
まあ、そういう極端な事例があった可能性はあるが、少なくとも増えているというのはオーバーじゃないかと思うのだ。