〜前略
 国家や資本主義がそれぞれの社会に根付いている以上、それらの多様性をある程度受け入れる態度が求められる。国家や資本主義がどこにおいても文字通り同じ構造と同じ行動原理を持つべきだという議論は現実に対する根拠のない要求、一種のイデオロギーと言わざるを得ない。
後略〜
(参照元:日本経済新聞 2005年3月24日 p.31『やさしい経済学-21世紀と資本主義 市場と国家と政治6 国家と共存関係』佐々木毅 東京大学学長)