よくわからない話とさらによくわからない話

〜前略
 フィオリーナ氏が、HPの株主や重役陣との溝を決定的に深めたのは、競争相手だったコンピューター・メーカー、コンパックの買収話。HPの創業者の息子であるウオルター・ヒューレット氏らが、総額190億ドルに上る買収に強く反対したが、フィオリーナ氏は2002年、強引に押し切って実現させた。買収の狙いは、競争相手のデルと対抗し、HPを飛躍的に発展させるものだったが、十分に実績をあげることができなかった。
 マーケット・ウオッチ(電子版)によると、コンパック買収は、それまでHPのプリンターを扱っていたデルとの確執を生み、デルは、別のプリンター・メーカーと契約。プリンターは、値段の高い補充インクで儲ける仕組みのため、HPにとっては、経営的損失になった。同ウオッチは、フィオリーナ氏の事実上の解任は、このインク問題が大きな要因の一つになったと分析している。
〜中略〜
 CNNは、フィオリーナ氏が総額2110万ドルの退職手当を受け取ることに言及し、「これはゴールデン・パラシュート(多額の退職金を受け取ること)」と、やや驚きながらコメントしている。
 補償問題アナリストのポール・ホジソン氏は「株主に与えた損失などを考えると、HPがフィオリーナ氏に気前よく与える額は妥当ではない」と批判している。
 フィオリーナ氏は大学で中世史を学んだ後、大学院でMBA(経営学修士)を取得、ビジネスの世界に入った。フォーブスは、同氏の今後の動きについて、政治的な世界へ転出する可能性に言及している。
後略〜

 退職金はどうやって算出されているのだろうか。
 彼女のそれほどの価値とは何なのだろうか。
 今回の一件は彼女の経歴には傷にならないのだろうか。
 大統領とか言っている場合なのだろうか。
 わからない。
 しかしもっとわからないのは、

 Bear StearnsのアナリストAndrew Neffは、米国時間11日午前に発表したレポートのなかで、一定の条件がそろえば、Hewlett-Packard(HP)がGatewayの買収を検討する可能性があるとの予測を示した。

 まあ、アナリストのレポートなのであれですが、

 しかし、その前にHPには、やるべきことがいくつかあると、Neffはレポートに書いている。まずHPは、CEOを辞任したCarly Fiorniaの後任を探さなければならない。次に、新CEOはPC部門の切り離しを推し進めなければならないというのが、Neffの考えである。そして同氏はレポートのなかで、第2位のPCメーカーであるHPはPC事業をGatewayと合体させることにより、規模によるメリットを得られると述べている。

 ここまでの流れを見て、PC業界には「規模によるメリット」があると言い切れるのはある意味凄い。「方向性」というより「遣り様」、技術論が拙かったという話はあるだろうが、昨今世界中を見渡して図体を大きくして成功した製造業の存在を寡聞にして知らないし、PCが現状のビジネスモデルの中で流通するなら製造業の中でも最も機動力を要求される分野であることは動かない事実のような気がするのだが。
 まあ、世の中わからないことだらけだなと言う話。