何だか堪える。

 生まれて初めて買った株の会社が先週末には民事再生手続きに入っていたことに気付いた。投資に関しては今のところ最初に手を出した外貨預金については売り抜けられたけど、以降手を出した株、投資信託は今のところ全敗中。ただ、明確に勝敗を決したのは今回が初めて。
 他のことには神経質なのに何故か投資に関しては異常に楽観的で、我ながらバンキシャでノーテンキなコメントをしている某証券会社長も顔負けだな*1と思っていたが、流石にこれは結構堪える。持っている中では唯一の製造業株だったのだが、工業機械メーカー且つ主力は半導体関連で太陽光発電に軸足を移しつつあったところに期待していたのだけど、半導体市況の悪化と市場の潮流を真っ先に被る製造機器メーカーであったこと、日本の政策的失敗で太陽光発電も支えにはならずで後になってみればまあ宜なるかなという結果とも言える。
 しかし、今更こんな事が判らないのも恥ずかしい話なのだが、このまま民事再生のプロセスが進んだ場合、上場廃止はともかく株券はどうなるのだろうか。買ったときにはすでに電子化されており実物*2は結局一度も拝まずじまい。このまま紙くずにもならずに最初から無かったかのように消えていくのだろうか。なんだか谷川氏の詩に出てくる麦わら帽子のようだ。
 立場的には有限責任ながら債権者および取引先の皆様にはお詫びをしなければならないようなのでこの場を借りて責任の範囲内でお詫びします。ごめんなさい。せめて一度ぐらい株主総会に出るべきでした。
 そして社員および関係者の皆さん。なんとか再生を果たされるよう影ながら応援させていただきます。

 今の心境を自己分析してみると、現物株に関しては本気で理想論的にこういう企業が活躍してくれる未来が良いなと思えるところを買っているので、株価がある程度下がるのは全然平気なんだけど、消えて無くなってしまうのは可能性が一つ消えたような気がして寂しいといったところですか。まあ、まだ企業としては消えてしまった訳ではないんですけどね。
 

*1:まあ、彼の人は職業的義務感から内心顔から火が出るような思いで言っていることなのだろうから一緒にしてはいけないんだろうけど

*2:電子化された時点でそんなものは存在しないのだが