棚卸し

 先日NASファームウェアアップデートの結果記憶喪失になった際、色々消えていった物の中に持っているCDの全データがあった。
 引っ越しのどさくさで元データであるCDがどこかにいってしまっていたのだが、最近見つかったのでポツポツとHDDへの取り入れを始めた。
 3年ほど前、本格的に投資を始める前には月に2〜3枚は買い漁っていて、特に後半は70年代〜80年代の洋楽ベストを好んで買っていた。
 最近はニコ動を見る程度で全く新曲の動向を見ていない。当時は車の中ではFMを聞いていたので気に入った曲があればノンジャンルで買ってもいた。
 オタク的にワンジャンル、ワンアーティストにのめり込むことはなかったので、ライブはたまたま目についたものがあれば、もしくは誰かに誘われればよっぽど気に入らないもの以外はついていったりもした。
 あの頃は幾つになってもきっとああいう音楽との接し方をし続けながら歳を取っていくんだって、何の衒いもなくそう信じていた。
 ま、あれからカーナビを盗まれて車の中が無音の思索の場になってしまったこと、CCCDに代表されるエセCDに対する反発心、単純に金の使い途が変わったなど色々な要素があると思うけど、自分の来し方を思うとちょっと複雑な心境になった。

 実のところ、何で今頃そんなことを考えて、こんな事をしているのかと言えば、音楽遍歴は自分を語る上で欠かせない要素だろうと思うからだ。
 彼女と話していてそんな話にもなったが、極めて断片的にそのときに思いついたことを当たり障りのないことしか語れなかった。
 いっそのことある程度容量のあるプレイヤーにエッセンスを詰めて贈ってしまおうかとも思って、昨日ビックカメラでWALKMANを買ったりしたのだが、中学時代辺りにあった磁気テープで自己ベストを作って贈るあの文化は世代的に共有されていないだろうし、価格帯を考えると無茶に高いものではないにしても今の段階で贈るとちょっと引かれるかもとも思う。そもそも自分の趣味を全面的に押しつける行為、磁気テープの60分程度ならカワイイものだろうけど、4GBのデータで渡されたとき、ちょっとげんなりするだろうなとも思う。
 まあ、話がつまったときのネタ的にその場で聞かせるぐらいなら良いかなと思っているのだけど、、、