ロバート・キヨサキ氏にまつわる違和感の正体

ロバート・キヨサキ氏と言えば

金持ち父さん貧乏父さん

金持ち父さん貧乏父さん

この本で超有名な彼ですな。最近では投資教育のために
キャッシュフロー 101 (日本語版)

キャッシュフロー 101 (日本語版)

こんなボードゲームまで出しちゃっているみたいです。氏自身もモノポリーで投資について学んだところがあるみたいですから自然な流れなんでしょうけどね。

で、僕ごときが彼の意見、主張を要約したりすると色々と不備、不足が出てくる恐れがあるとは思うので、正しく彼の主張を理解したい方は公式ホームページなどをご確認いただきたいのですが、僕なりの理解を並べてみると、

  1. ペーパーマネー、価値の裏付けの薄いドルをせっせと溜め込むのは危険だ。
  2. 投信等のペーパーアセットについては自分が関与できない部分が多すぎる。博打と同じだ。
  3. 収入を産む資本財を購入するための借金はするべきだ。
  4. 適切な価値判断の上に購入された不動産を適切に管理すれば貨幣価値の上下にかかわらずキャッシュフローを得ることが出来る。

と言った現在の状況を予言するかのようなことをあまりぶれずに主張し続けている人です。

基本的に彼の言っていることは正しいと感じるのですが、何故かある種の違和感を感じてきました。

で、ちょっと前に恐らく彼の影響をうけてだと思うのですが、SEやってた従兄弟が会社辞めてアパート経営始めちゃったときに違和感の正体に気付いてしまったんです。


要は、彼の理論は「経済的自由を得る」方法論として恐らくある程度正しい。でもみんなが同じ事を始めたら社会は成り立たないなと。優良な資本財、特に不動産は数に限りがあるからこそ価値があるのです。

みんながみんな庄屋さんになってしまってお百姓さんがいなくなってしまってはだれも家賃を払ってくれなくなってしまうのです。

まあ、別に彼は社会正義を説いているわけではなく、経済的な勝者になる方法を説いているわけで、その分を守っているのにこういうことを言うのは批評としてお門違いかと思います。

ただ、僕はやっぱり働いて日銭を稼ぐという行為はみみっちくて非効率的かもしれないけど尊いなと思い、余った余録で自分の財力と能力の範囲で非効率的にする投資も自分にいろんな事を教えてくれるし、やりようによってはそれなりに社会にお金を環流させる一助ぐらいにはなっているなと思い、不況の煽りに翻弄されている自分を慰めるのでした。