デジャビュ

 中日のこと、プロ野球のことは暫く封印しようと思っていたんだけどね、、、
 20代前半ぐらいまでの中日ファンはここ5戦の中日の理不尽な勝ち方に「こんな野球、中日の野球じゃない」ぐらいの感想を持っているような気がするけど、近藤野武士野球時代頃から第一期星野政権までの中日は勝っても負けても不細工な野球をしていたような気がする。
 まあ当時は箱庭ナゴヤ球場で守備のことなどお構いなしに打線を組み、その年一番活きの良い投手を最後の一滴まで絞りきって使い捨てにする=いつまで経っても投手陣の駒数が揃わないという状況だったので無理もないのだが、そのスタイルは『はじめの一歩』の青木のような、とにかく一発かまし泥仕合に持ち込んで泡よくばラッキーパンチでKO、さもなくば終盤まで腰の据わらない試合展開の中で最後まで我慢した奴が勝ちというよく言えばスリリングな、悪く言えば全く計算の立たない試合ばかりをしていた印象がある。当時の超気分次第、大人になりきれない野球に馴らされていた自分としては緻密な落合野球はむしろ全盛期の古葉広島のチームはみんな大人*1野球のように見えて「この間まであんなに子どもだったのに、、、」と感慨に浸る一方「あの頃のやんちゃな姿が懐かしい」とも思っていた。
 ここ数日間の勝ち方を見ていると当時のワクワクというより何時何が起こるかビクビクしながら野球観戦をしていた日々を思い出す。もっとも当時にしたって中継ぎエースや抑えが打ち込まれた終盤を更にひっくり返したり、序盤から中盤まで満遍なく追加点を取られる相手にとって理想的な展開からわずか一回で相手エースを引きずり下ろしたりする常識に反する試合を続けたりはしなかったような気はするが*2、、、
 でもね、シーズン中のお祭り騒ぎから一転してお通夜のようなシリーズばかり見てきたおじさんは、果たしてこんな野球で日本シリーズを戦えるのだろうかとも思ってしまうんだよね。ふぅ。

*1:高橋慶喜除く

*2:強いて言えば星野監督初優勝の年の8月以降の戦い方はこれに似ていたような気がする。「マウンド上の自作自演男」郭源治さんとか毎回無理矢理にでもスリル満点な展開を演出していたし、、、