おめでとう ありがとう

落合監督は決して欠点のない人間ではないし、僕も正直色々と思うところもある。
だが、今日の采配はあの人が如何に誰にも責任を被せずに、ひたすら孤独に耐えて職務を全うしてきたか。そのことを如実に示したと思う。それは就任当初から一貫して示されてきたものであり、あの決断もその流れの中では当然だと思う。
落合監督は現役時代ノーヒットノーランを目前にした巨人の斎藤雅樹投手から逆転のスリーランを放っている。
今シリーズ中日は二戦目以降終始北海道の上をいく隙のない試合運びをしていたようにも見えるが、北海道がらしくない試合運びをしていただけで中日も本調子だったわけではないと思う。福留選手、英智選手を欠き、攻守の要、井端選手は何時リタイアしてもおかしくない満身創痍状態。ウッズは復調の気配こそ見えたものの封じられたまま。札幌に帰るようなことがあれば7戦目にはまたダルビッシュ投手が出てくる。
確かに山井投手には日本球界の歴史を変えるチャンスがあった。だけど、監督として全ての批判を受け止める覚悟であの判断をしてくれた落合監督に一ファンとして感謝したい。
全く蛇足だが、優勝の瞬間、「自分はこのすばらしいチームのファンとして今このような自分であって良いのだろうか。」と自問してしまい、なんだか素直に喜べなかった。