欠けていた言葉、余分だった言葉

 振り返ってみると、結局教訓は生きていなかったような。
 昨日は出来るだけ彼女に話してもらおう、気分よく話してもらって彼女のことを知ろう、自分のことは問われたことを最低限というのがテーマだった。
 蓋を開けてみれば自分6:彼女4だった。
 学んだことは、彼女にしゃべらせたければ会話の主導権は離すな、という考えてみれば当たり前のこと。戦況としてはお互いに防壁は高く、戦闘力は彼女の方が上手だったというところ。
 今の自分は恐らく自分史上3番目ぐらいには痛い状況に陥っている。特に自分の行動力というか、処理能力に対して疑問を感じ、根本的に何とかしようといろいろ手をつけてはいるが、成果はなかなか現れていないという状況が痛い。
 彼女は仕事はテキパキこなし、そのことに誇りを持っており、恐らくその点で他人に対する評価は辛そうだ。
 今の状況については僕も弁明すべき点が幾つかあるし、そもそもあんな場でそんなことを自己申告することもないと思う。でもそこでごまかすことが出来ないのは終生変わらない僕の性質だろうとおもう。まあ、そんなことはいずれ見るべきところを見れば簡単に判ってしまうしね。
 まあ、結論はまだ出ていないし、結局査察官がお出ましになった時点で彼はそれが本質的な誤りだろうが、とるに足らないことだろうが、僕に例の意味のない評価を突きつけてくることは判っていたことだ。
 今はどうやってこの問題を日常の頭から切り離して仕事の処理に響かせないかということに専念した方がよいのかもしれない。
 幸い恐らく次のリアクションまでにはたっぷりと時間があるような気がするし。
 たっぷりというか、次は向こうからフェードアウトか最後通牒かのどちらかかな。