いわれのない不安

お泊まりの件、あっさりOKが出る。
最近迷惑メールが多いらしくついでにメアド変更のお知らせが付いてきた。で、残業中の手遊びでメール振り分けの設定をしようとしたら彼女のデータを消してしまった(TT)
当然メアドは残っているので連絡は取れるわけだが、電話番号と誕生日は跡形もなく消えた。
元から住所は知らない。
現住所も実家の位置もなんとなく会話の中で出てきているので田舎のことだから探して探せないことは無いだろうけど、やっぱり今の時点での絆の浅さを感じる。

もちろん、これからの関係であり順調にその関係性が育っていることも実感してはいる。
だけど、その妙にスムースな進展の仕方も自分のことではないようで怖い。
正直、お泊まりのことで、シングル2室とか書いたのは彼女に早急すぎると思われる怖さもあったけど、それ以上に僕自身の逃げ場を確保しておきたいという深層心理も働いているのかもしれない。24時間同じ空気を吸い続けて緊張感に耐えられるのだろうかという不安。
半月に一回ペースはきつい。いつまでも新鮮と言えば聞こえは良いけど、会う度にそう言えばこんな顔、こんな声だったという確認から始まり、いつまでたっても緊張感が和らがない。会う度に最初のうちは視線をまともに交わすことも出来ない。緊張して食べ物をこぼしたりといった失敗も必ずしているような気がする。むしろなんでこんな格好良くもスマートでもない男がいい歳してあんなに緊張して、僕が彼女なら確実に引いていると思う。
好意的に解釈すればそう言う朴訥さが良いのかもしれないけど、僕は朴訥という言葉で表現するにはあまりにひねた育ち方をしていると思うし。
デート一週間前、下見も終わり、もう十分な時間のとれる休日もない。不安感がピークに達っしたのは前回もこの時期だった。
先に進めば進むほど、積み上げた砂上の楼閣を崩したくなくて慎重になる。でも慎重になれば崩れないのか、いやそんなことはない。大事なのは素の自分でいることだ、とも思う。