ただ息をしている
18日にメールが来た。まだ時間がいるそうで、「もうしばらくほっといて下さい」とのこと。
こちらの都合の話なので彼女を恨むのは筋違いなのは判っているのだが、ようやく悟りめいた心境に到達しかけたところで迷境にたたき落とされたようなタイミングだった。
正直どんな内容であろうと反応があるのは嬉しい。
でも、この内容ではいかにも言葉が足りないのではないか。
豚インフルエンザ関連で状況の立て込み具合は悪化の一途をたどっているだろう。だったらそう一言言ってくれればどれだけでも待っていられるよ。
まあ、それだけではないんだろう。もう、想像するのは止めたい。意味があるとは思えない。
思考の堂々巡りの果てに浮かんでくるのは結局僕のような人間が恋愛をするなんて幻想だったんだという最初から考えないようにしてきた、でも頭から離れなかった考え。
正直、ここまで効果的に僕を壊した人間は彼女が初めてだと思う。しかも恐らく何の悪意もなく。
でもやっぱり彼女が好きだ。メールは死ぬほど考えて結局格好つけて返した。
別れると言ってしまえば楽になる。家は知っているのだから押しかけてみるのも手かもしれない。
もう、仕事も私生活も思考の堂々巡りの合間の泡沫のような状態。
それでも待つ。
待つだけの絆が二人の間には存在したのだろうか。
今すぐ忘れて立て直さないと折角ここまで積み直してきた全てが灰燼に帰すかもしれない。
待った後に何がある?また同じ事を繰り返されるだけじゃないのか。
結局振られるのをじっと黙って待っていたって言う結果だって濃厚だ。
結局、学べたことはある。人間は何処まででも愚かになれるんだということ。そして、どれほどのマイナスを背負い込んでも求める価値のある物がこの世に存在するんだということ。