そう言えば、、、

ジャストシステム株主総会が26日らしい。
今年は社長も替わるし、キーエンスというウルトラ優良企業が筆頭株主になったし、僕が株主になって以来ずっと青息吐息だった状況が変わるかもしれないという期待感はある。
社内的に見れば起業以来の一大事ににどこからも扱いが薄いようだとジャストシステムとしても寂しいだろうと思うので、この際賑やかしで色々と言ってしまおう*1

夫婦二頭体制でかつ持ち株比率5割以上を創業家が所持していた状況は上手くいっているときは非常に効率的と言えるが、ブレーキがきかなくなる危険性も大きく、特に経営者が長期在任、高齢化してくると本人にそのつもりがあろうとなかろうと周りが物を言えなくなる傾向が出てくる。

ジャストシステムがそうだったかどうかは、部外者である僕には知るよしもない。

ただ、ウォッチャーの一人として言わせてもらえば、あれだけ財務状況が悪化してあちこちから借金していたにもかかわらず、彼の企業は事業の取捨選択ということをほとんどしてこなかったように見える。ただひたすらの拡大。

しかも、近年においてはKasperskyがそこそこの成功を収めたせいか、海外ソフトのライセンス販売に拍車がかかりこの手法を使ってひたすらソフトのラインナップを拡充する方向に進んできたように思う。

でも虎の子のATOKを形に借金までしてxfyを柱に育てようとしたのはそもそもパッケージソフト販売という事業形態に未来がないという想定があったからなんじゃないだろうか?まあ、公式にそんなことは表明されていないので*2、これは僕が勝手に思っていただけなんだけど。

特に混乱しているなと思ったのはオフィススイートについて。三四郎のメジャーバージョンアップも今更という感が否めなかったけど、Agreeはライセンス料を払ってまで加える必要があったのか?これは三四郎もAgreeもソフトとしての出来の良し悪しを問題にしているわけではない。そもそもオフィススイートにおいて新参者を付け加えることに収益上どんな意味があるのかと言うことだ。だいたい時代の流れから言えばオフィススイートという存在自体が戦艦大和のごときハッタリだけの看板商品になっているのではないか?

正直言えば半ば株主としての責務からオフィスは毎年買っているが*3、メモ書き程度には三四郎は使うけど本格的に勉強してまで使おうという気にはならない。Agreeにしてもそうだ。仮にどれだけ出来が良くても将来にわたって供給が約束されているわけでもないソフトの習熟に時間が割けるほど時間をもてあましているわけではない。これなら一太郎だけ供給して足りない機能はOpenOffice.orgで補いますという見解にして、実際に連携面を強化するようにするというのもxfyを育てている立場からすればありなんじゃないかと思う。或いはOpenOffice.orgに人的に貢献してしまう方がずっと安上がりだし、企業としてのプレゼンスも上がると思う。

どうしてもオフィスに付加価値を付けたいのなら、「ネタの種」「翻訳マスター」といった単品でも十分勝負できるけど機能のわりに知名度がイマイチな商品のサブセットを付けるべきだろう。この二本なら期限付のお試し版でもそれなりの効果はあると思う。

今回「楽々はがき」でその線を狙ったようだ。年賀状ソフトを毎年買い換える層はジャストシステムユーザーと合致はするだろうけど、その分必要な人は持っているので余計な物をと思い、他の年賀状ソフトユーザーからはわざわざ乗り換えるほどの価値はあるのかと思われるのが落ちだと思われる。他社製品の購入阻止ぐらいの効果はあったかもしれないけど、、、市場を縮めてどうする(^^;あと、根源的に厳しことを言えば「楽々はがき」はもっと大胆に一太郎と融合するなりしないとそれそのものに存在価値が見当たらないと思う。

事業内容については他にも言いたいことはあるのだけど、次の機会に譲るとして、今回の人事における懸念は次期社長の福良伴昭氏がジャストシステム一筋の人であること。経歴としては二十歳で大学中退して入社して3年目には既に常務取締役になってみえる。想像するに会社の状態が良ければもっと早く社長になっていた人なんだろう。言ってみればプリンスというヤツだな。かなり優秀な人なんだろうけど、浮川氏の子飼いの部下という印象は残る。

欲を言えば改革期には外部から優秀な人材を招聘する方が良いと思うのだが、、、会長に退くとはいえ、代表権は手放さないようだから実質的には浮川氏の院政になるのかな。まあ筆頭株主でなくなった分影響力は確実に低下するだろうけど。

良い方向性を期待するとすれば福良氏は社内の事情に精通しているだろうし、多分現状の問題点も熟知しているだろうから上手に親離れができれば一気に改革が進む可能性はあるだろう。もしそうなれば浮川氏も度量の広さを示すことになり晩節を汚すこと無く、名経営者の一人として名を残すことになるんだろうけど、、、なんと言ってもいつの時代も上手くいった禅譲というヤツには希少価値があるし、何より日本人好みだしね。

現状の路線が続くようなら沈没する前にキーエンスが強権発動というシナリオも考えられるけど、それはそれで寂しい話だよね。

ところで、株主総会の招集状が届いていないんですが、、、マネックスで貸株やっているんだけど、そのせいかな?一応権利確定日には戻してもらう設定にはなっていたはずなんだけど。まあ、いくら何でも平日に徳島まで行くというのは現実的な選択じゃないんだけどね。気分転換を図る上ではある意味歴史的なイベントと言えなくもないし面白かったかもしれない。でも行けないよな。往復飛行機か、ビジネスホテルで一泊か(^^;どんだけ出資していればそんだけやる価値があるんだろう。

*1:余計なお世話?百も承知!

*2:本音がどうあれ、現状の事業構造を真っ向から否定するような発言はしないよね

*3:むしろ一単元の株主であることより、ずっと貢献度は高いと思われる。